4年にわたる山火事からの復興
タゲ農園が誕生したきっかけは、長引く災禍からの復興でした。
エチオピアのシャキッソ村では、2000年から2004年にかけて大規模な山火事が発生し、鎮火後にはわずかな森林と広大な荒地が残されました。シャキッソ村はもともと金の採掘で有名でしたが、山火事の影響で採掘業は大打撃を受け、多くの失業者が出るとともに、生態系も大きな損害を受けてしまいました。
そんな中、農学者であり、のちにタゲ農園の主となるテスファイ氏は、環境保全の目的でこの土地を購入し、もともとコーヒー栽培に適していたこの地でコーヒー農園を始めました。2012年にはさらに土地を購入して農園を拡大し、高品質なコーヒーの生産を追求しつつ生産量も増加させてきました。かつて金の採掘が盛んだった歴史にちなんで、シャキッソ村は「緑色の金(Green Gold)」の栽培地としても知られるようになりました。
エチオピアでも希少なG1ナチュラルコーヒー
エチオピアのコーヒーの格付けは、未成熟豆や欠点豆の割合によってG1、G2…と決められます。G1(グレード・ワン)は、最も欠点豆が少なく、300g中に0〜3個の欠点豆しか含まれないエチオピア最高品質のグレードです。
ナチュラル精製とは、天日干しによる乾燥法で、効率よりも品質を重視し、その土地や品種本来の風味が際立つ精製方法です。伝統的な精製方法であるため欠点豆が出やすく、通常はG1やG2よりもG3が一般的な格付けとなります。しかし、タゲ農園のコーヒーはナチュラル製法でありながらG1の格付けを得ており、その優れた品質管理がうかがえます。生産量の多いエチオピアでも非常に希少な銘柄です。
多様なシーンで楽しめる奥深い味わい
エチオピアの品質管理基準は豆の大きさを問わないため、焙煎がまばらになる傾向があります。このまばらさが、むしろ複雑で奥深い味わいを生み出してくれるのです。当店では他の豆とのバランスを考慮し、焙煎の度合いを調整しています。各焙煎に合わせて、さまざまなシーンでお楽しみいただければと思います。
中浅煎り(ハイロースト)
酸味がやや強めで、さっぱりとした柑橘系フレッシュジュースのような風味。朝のひとときやお仕事・勉強のリフレッシュ、朝食とともにおすすめです。
朝の一時やお仕事・勉強をもうひと頑張りしたいとき、パンなどの朝食のお供におすすめです。
中煎り(シティロースト)
酸味が抑えられ、バランスの良い味わいが特徴。お仕事や勉強のお供に、またスポーツの後にもおすすめです。
中深煎り(フルシティロースト)
香り、コク、甘みが引き立つ濃厚な味わいで、後味にほんのりとした優しい酸味を感じます。休日の朝やリラックスタイム、控えめな甘さのクッキーなどのお供に最適です。