喫茶店ブームで日本での知名度を上げたブルーマウンテン
「ブルーマウンテン」コーヒー通ではない人でもその名前は聞いたことがある人は多いかもしれません。
ブルーマウンテンというコーヒーが有名になったのは、昭和時代に流行った喫茶店ブームがきっかけです。
ブルーマウンテンが日本に初輸入された時にジャマイカはイギリスの植民地だったことから「英国王室御用達のコーヒー」というキャッチフレーズで売り出され、その宣伝効果がヒットしたため、「ブルーマウンテン=高級コーヒー」というイメージが浸透していきました。
※英国王室御用達はイギリス植民地だったから、イギリス王国でもきっと使われているだろうと憶測でつけられたキャッチコピーで、実際に使用されていた根拠はありません。
よって、当店では「英国王室御用達」というキャッチコピーではご案内はしておりません。
では、ブルーマウンテンは当時のイメージだけで高い値段がつけられているのか、と言われればそうではありません。
喫茶店ブームのころはブルーマウンテンの生産量は多く、そのほとんどが日本に輸出されていました。
ですので、庶民でも気軽に楽しめる価格帯で喫茶店で提供されていました。
日本で喫茶店ブームが落ち着き、輸出量が減っていく中でジャマイカはオレンジ栽培に舵を切ったため、ブルーマウンテンの生産量は激減し、希少価値が高まっていき、現在の日本では「高級コーヒー」としてのブランドイメージが定着していきました。
他国で真似できない唯一無二の味
ブルーマウンテンの価値は、希少性だけではありません。
通常、コーヒーは焙煎度が進むほど(深煎りに近づくほど)香りが増しますが、ブルーマウンテンは豆の質として柔らかいため中浅煎りと比較的浅めの煎り具合が最適な焙煎度になります。
比較的浅い焙煎度にも関わらず、アフリカ系の銘柄にも負けない香り高さが最大の特徴の銘柄です。
その特徴は、世界でもブルーマウンテンが育てられているブルーマウンテンピークにしかないごく狭い地域にしか発生しない特殊な気候(微気候)で栽培されていることが大きな要因となります。
実際に、ある生産国が良いコーヒーを作ろうとブルーマウンテンの苗木を持ち帰り、自分の国で栽培してみたのですが、ブルーマウンテンの味が再現できず、結局いつも自分達が作っているコーヒーの品質とあまり変わらないコーヒーしか出来なかったというエピソードがあります。
ブルーマウンテンは、まさにそこでしか手に入らない唯一無二のブランドコーヒーです。
ぜひ、中南米特有の軽やかで上品な味わいをお楽しみください。
香り高さと軽やかな味わい一番の特徴
ブルーマウンテンは、香り高さと軽やかなバランスの良い味わいが特徴の銘柄です。
せっかくの希少銘柄ですのでコーヒーをじっくり味わってほしいというところが当店の本音ではありますが、コーヒーの味わい方は人それぞれですので、おすすめシーンとしては朝の目覚めの一杯や、お仕事や勉強でもうひと頑張りしたい時に味わっていただくのがおすすめです。
煎り具合は浅めですので、カフェインは深煎りコーヒーに比べ、少し多くなります。
そのため、カフェインが気になる方は朝やお昼に飲まれることをおすすめいたします。